屋根・壁・床、そして“すきま”まで。断熱と気密を正しく考えるお家づくり
2025.11.12
屋根・壁・床、そして“すきま”まで。断熱と気密を正しく考えるお家づくり
お家の快適さを左右するのは、「断熱」と「気密」。この2つは切っても切り離せない関係で、どちらか一方だけでは十分な性能を発揮できません。
断熱は、外気の影響を受けにくくして室内の温度を保つこと。
気密は、空気のすきまをなくして断熱性能を守ること。
どちらも、暮らしやすい室内環境をつくるために欠かせない要素です。
屋根と床は「熱が出入りしやすい場所」
屋根は太陽の熱を直接受ける部分。夏の屋根裏が高温になってしまうと、天井から室内に熱が伝わりやすくなります。そのため、屋根の断熱層をしっかり設けることで、冷房効率を高めることができます。
一方で床下は、冬に冷気がたまりやすい部分。床の断熱が不十分だと、足元からじんわり冷えが伝わり、暖房してもなかなか暖まらない原因になります。床下の断熱と気密の確保は、快適性に直結する大切なポイントです。
壁の断熱は「家全体を包むコート」のように
屋根や床をしっかり断熱しても、壁にすきまがあればそこから熱が逃げてしまいます。外の暑さ・寒さを家全体で受け止めるためには、壁の断熱ラインを切れ目なくつなぐことが重要です。
外張り断熱のように、家全体を外側からすっぽり包み込む工法は、熱橋(ヒートブリッジ)を減らし、断熱のムラをなくす効果があります。

そして何より、「すきま」をなくすこと
断熱材をきちんと施工しても、気密が確保されていなければ空気の通り道ができてしまい、性能が大きく下がってしまいます。壁や床、天井の取り合い、配線や配管まわりなど、細かな部分の気密処理を丁寧に行うことが、断熱性能を最大限に発揮させるためのカギになります。

しっかりとした断熱・気密を考えた住まいは、冷暖房の効きが良く、省エネで快適。一年を通して心地よく過ごせる空間をつくります。